一般的には、鳥のさっぱり煮というらしい。
知り合いに勧められて作った、煮るだけ簡単料理。
まず、ポン酢で煮ることのメリットを記したい。
作り方のみを知りたい人は、読み飛ばしていただけたらと思う。
ポン酢は、本当のところ、酢が入っているわけではなく、
みかんや、すだちなどの柑橘系の絞り汁に醤油を混ぜて作られたもの。
また、ポン酢の語源は、オランダの「ポンス」というお酒から来ているとも言われていて、
ぶどう酒やブランデーなどのお酒に果物のしぼり汁と、砂糖、香辛料を加えて作ったカクテル。
これらが、オランダ人によって長崎に伝えられ、食前酒として飲まれていたとのこと。
現在、国内で流通しているものにも、酢が入っているものもあるが、
メインは柑橘系だということらしい。
そして、肉が柔らかくなる理由についてだが、
この料理においては、いくつかの要因があるようだ。
① 長く、じっくり煮込むことによって柔らかくなる。
② 酢に含まれる酢酸の作用によって柔らかくなる。
①について説明したい。
長く、煮込むことによって、柔らかくなる。
これは、コラーゲンのゼラチン化という現象によって説明ができる。
筋繊維は、接着剤のようなコラーゲンの助けもあり、形成されている。
コラーゲンは、65度付近で硬化が起こる。しかし75度〜80度で、軟化が始まる。
螺旋のようにつながっているコラーゲンの分子が、ほぐれて水に溶けやすい形になる
こうなることで、筋繊維をつないでいたコラーゲンが分解されることで、
筋繊維自体もほぐれやすくなり、柔らかくなる。というふうに説明ができる。
②も、同様に、酢が肉の分解を促進するため、柔らかく食べられる
という仕組みである。
以上が、鶏肉を柔らかく食べられる仕組みである。
材料は
・鳥の手羽元(手羽中も、手羽先も美味しく仕上がる。骨付きのタイプがお勧め) 4本
・ポン酢 150ml
・水 100ml
・砂糖 適量
・ニンニク 適量
これだけで出来上がる、簡単料理だ。
これらを準備したら、
メスティンに入れ、
火にかける。
沸騰してから5分くらいは蓋をしたまま中〜強火
そのあとは、蓋を開けて適宜ひっくり返しながら10分ほど弱火で煮込んだらOK
鳥のビール煮では、汁がなくなるまで待ったが、
今回、汁がなくなるまで待つと、ポン酢が染み込みすぎて、
少し辛くなる可能性があるので、その点注意いただきたい。
私は、残り汁でリメイク料理を作ることもあり、
余らせて調理を終える。
大体、底だけが触れているくらいの量になったら火を止める。
夏にはさっぱり、酢がしっかり効いた美味しい煮物が簡単に出来上がる。